アドラー心理学の基礎
1996年
著者:Rドライカース
訳者:宮野栄
以前、紹介したアドラー心理学への理解を深めたいと思い、
購入した書籍です。
アドラーの後継者とされる、精神科医・ルドルフ・ドライカースによって
著されました。
発想や理論に優れていたものの、整理されていなかったアドラー心理学を、
彼の没後に、より実用的・現代的に発展させた人物とのこと。
内容は、なかなかに難しく、
おそらく、学問として学びたい方向けの入門書、
みたいな位置づけなのだと思います。
科学的な見地からの説明が多く、とても説得力がありますが、
難しく感じる点も多くあります。
前半~中盤にかけては、基本的な概念。
目的に向けてどう動くかを重視する、目的論。
家庭環境が人格形成に大きな影響を与える、家族布置。
ライフスタイルやプランの重要性。
幼少期に誤ったライフプランを形成すると、
その後も歪んだ判断や選択をし続けてしまう危険性。
無意識なつもりでも、そこに何らかの意識が介在していることも書かれています。
様々な要因が、一つの仮想目標に向けて動いている。
現実を分かっているから、言い訳したり、逃避する、といったアクションをとる。
理想と現実の乖離が激しいと、精神的な負担や悪影響を及ぼす。
特に、社会的な価値基準が関わった場合。
(これが嫌われる勇気の内容と関係?)
目標に向けて動くパワーは膨大だが、
その方向を誤ると、犯罪者となる危険性もある。
後半は、
まず、間違ったライフスタイルを治す為の方法として、
サイコセラピーが挙げられています。
セラピストとの面談を通じて、
適切な目標設定や、状況の改善をしていく・・って解釈でいいのかな?
カウンセリングと形は近いようですが、治療的な側面が強いみたいです。
そして、ライフタスクについて、詳細に書かれています。
仕事、愛、交友の3つです。
仕事に比べ、関係が濃密になりやすい、
愛や交友の方が達成が難しい。
3つのバランスと、共同体感覚(利害で動かされない)が大事とのこと。
共同体への参加が積極的でも、欲に動かされていたり、
愛想がよくても内面を隠し続けていれば、
共同体感覚は養われず、心は孤独のまま。
現代社会における、人間関係の闇そのまま・・ですかね。
感想:
内容を1割理解できているかも怪しい状態なので、
今回は、かなり短めな記事になりました。
まぁ僕が賢くないのもあるんですが、
難しいからこそ、心理学部があって、
講義やらセミナーやらのビジネスが成り立ち、
題材にした自己啓発系の本が売れるのだとも思います。
本の内容自体は難しかったのですが、
色々と調べるいいきっかけになりました。
そこから少しでも知識を吸収できたのなら、
なお、いいなぁと。
あとがき:
次は、ドラクエ関連の本を紹介したいと思います。
来週中に届くかな。